店長の西尾梓さん、NIGIWAIコーディネーターの宮本美葉さんにお話を伺いました。
歴史ある邸宅が、地域交流の拠点に生まれ変わる
林邸は、三代に渡って大臣を輩出してきた林有造が明治22年に建てた邸宅です。自由民権運動にも大きく関与した林家の歴史的な建造物であり、館内は無料で見学することができます。
市に寄贈されてからは、住民の意見をもとに、クラウドファンディングなども実施しながら改修され、訪れる人の交流の拠点としての役割も果たすようになりました。
「より親しみを持っていただけるよう、お客様へのご挨拶は『いらっしゃいませ』ではなく、『こんにちは』とご挨拶をするようにしています」と、宮本さんは話します。
「地域の人はもちろん、困ったことがあったときや、誰かに話ができたりとか、情報共有できる場として使っていただけたらと思いますし、観光だけじゃなくて、いろんな方が集える場になったらいいなと思います」。
その言葉の通り、カフェの中に、「ヒトハコ雑貨店」というスペースを設け、地元の人が箱を間借りして、オリジナルグッズや商品を販売できたり、宿毛を盛り上げる活動をする団体・個人とイベントを実施する「フレンドシップ制度」などの活動も行っています。
地元素材を存分に味わえるカフェと自由度の高いレンタルスペースで快適ワーク
PCを広げての作業もできるカフェは、テーブル近くにコンセントも設置されているので、お仕事で宿毛市に来るたびに寄ってくださる方も多いそうです。
カフェメニューも豊富で、林邸の梅の木から作った梅のピクルスを使ったおにぎり、地元の野菜を使用したホットサンドなど、地元の素材や商品を多数取り扱っています。
「数ヶ月に一度、期間限定の商品を変更しているので、何度来ても、楽しんでいただけると思います」と西尾さん。
また、林邸は、カフェだけでなく、レンタルスペースの利用も可能です。成人式の前撮りや、展覧会でも使われる雰囲気のある和室を貸し切ることができます。部屋サイズも4畳から14畳までと幅広く、一人で集中したい時に利用したり、複数人で会議をしたり、と様々なシーンに利用可。研修や打ち合わせ時に有難い、プロジェクターや長机などの貸し出しもあるので、会議や打ち合わせも安心です。
他に利用者がいなければ、当日受付で申請書を記載して利用することも可能。
展覧会など、長期で貸し出ししている場合もあるので、事前に電話やメールで利用状況を確認して、事前申し込みをするのがおすすめです。
仕事も観光も楽しめる!何度も訪れたくなる居心地の良い関係性
「『ただいま』と言いたくなるような、居心地の良い関係性でありたいと思っています」と西尾さん。
観光の方も多く訪れるという林邸。お客様と一緒になって次の目的地探しをしたり、林邸周辺のおすすめスポットを紹介することもあるのだとか。
特にお二人のおすすめは、荒瀬山からの景色。桜の名所でもある荒瀬山からは、宿毛の街が一望でき、清々しい気持ちになること間違いなしです。
晴れた日には、宿毛市観光案内所でレンタサイクルをして、宿毛の町を巡るのもおすすめです。電動自転車からロードバイクまで幅広く取り扱っているので、海岸までだるま夕日を見に出かけたり、レトロな街並みを楽しみながらツーリングをしてみるのもいいかもしれません。
林邸には、5分100円で利用できるシャワーも完備しているので、ツーリング後にもご利用いただけます。
西尾さんの言葉の通り、何度も訪れたくなる暖かな笑顔で迎え入れてくれるスタッフのみなさん。ワークタイムだけでなく、観光や滞在の時間も心地よく過ごすことができそうです。
(文・本文写真 檜山諒)